脱酸素剤の本来の目的である『防カビ』も生存率が高い理由の一つです。保存方法が悪い場合、たとえば湿度の高い環境で保存した場合、空気中の水分を吸収しやすい濾紙にカビが生えてしまい、保存した菌株が死滅する場合があります。
また、脱酸素剤を使用することで好気性菌であれば好気的呼吸代謝が低下します。代謝が低下することで菌体の生化学的エネルギー(ATP、グルコース等)の消費量を減らし菌体を長期保存させる効果があります。そのため、好気性菌であれば脱酸素剤を使用した場合の生存率が上がります。(嫌気性菌であれば代謝は低下しません)