ペーパーチップにあらかじめ保護剤を塗布することにより、大腸菌や酵母などの微生物株を生きたまま乾燥保存する事ができます。多くの微生物が37℃の加速試験をクリアしており、1〜3ヶ月以上安定して保存可能です。
常温乾燥ですのでディープフリーザーや輸送用ドライアイスは必要ありません。凍結感受性の菌株にも適用し、凍結融解の繰り返しによる試料の劣化を防ぐことができます。
従来のグリセロールストックや真空乾燥の面倒な作業は不要なので、簡便かつコンパクトで効率的な保存が可能です。附属のPETフィルムにより、それぞれの試料を個別に密閉することができ、コタミネーションと失活を防ぎます。
保護剤は一般細菌用と酵母用の2種類があり、全て滅菌済みです。
冷蔵庫は不要
常温で試料を保存できます。RNAプローブで4ヶ月の保管実験済みです。DNAやオリゴヌクレオチド、菌類などについてもデータ蓄積中です。
省スペース
コンパクトに試料を保存できます。
試料、試薬の効率化
使用する数量に分注しておけます。
PCRなどに直接使用可能
余計な塩類などが含まれていません。
試料の配布が簡単
簡易な梱包で常温発送ができます。定形郵便で送付可能です。
1.保存
保存ケースからプレートを取り出し、なるべくクリーンな環境でアルミシールの反対側の面のフィルムを剥がし、DNAおよびRNA等の保存する試料をピペットにより紙チップに必要量分注滴下(5μlまで)して、常温にて自然乾燥させます(30分~1時間)。その後、フィルムを貼り直し、ケースに戻します。これで保存準備完了です。保存は常温の室内にて行います。液量が5μlを超える場合は数回に分けて滴下・乾燥してください。減圧デシケーターを用いると短時間で乾燥できます。
2.溶出
使用の際は、アルミシールを切れ目に沿って必要な分量のみ剥がします。フィルム面を一時的に剥がしピペットチップの先などを利用して、ウェルから紙チップをチューブまたはプレートに突き出して使用します。紙チップの試料は溶液中で溶出(注意参照)しますので、精製しなくてもそのままPCRなどに使用可能です。
3.注意
1)試料の溶出効率はサンプルの種類、量に依存します。数kb以下のDNA/RNAであれば約40分で約90%溶出します。とくに、長いゲノムDNAや環状プラスミドの溶出効率は悪くなりますので、溶出液量を増加するか溶出時間を長くしてください。
2)保存可能期間は、サンプルの純度に依存します。分解酵素などがコンタミしている可能性がある場合は、一度保存可能期間をチェックしておいてください。
3)アルミシールは静かに剥がしてください。紙チップが飛び出す恐れがあります。
4)直射日光や高温下、高湿下での保存は避けてください。
5)手袋・マスクを着用して作業することを推奨します。